■お洒落だった初代カペラカーゴ
かって、商用車のイメージが抜けない平凡なスタイルが多いワゴンのなかで、1988年から94年にか けて発売されたカペラカーゴは、かなりお洒落だった。Cピラーからハイルーフ化したルーフライン(レガシーを少し意識していたか?)は、バックドア部分で大きな曲線を描き、個性的なリヤビューを作っていた。比較的価格も安く、荷物もたくさん積めたので、当然アウトドア野郎には大好評となった。
なかでも個性的(?)だったのは、三列目に収納シートを持った7人乗りがFFモデルにラインナップされていた。今やトレンドになっている三列シートを、カペラカーゴは88年に実用化していた。しかし、完成度は今一で、着座姿勢が後ろ向きなので常に後続車を眺めながら狭いシートに苦しまなければならなかった。
カペラカーゴの中でも恰好良かったのは、1989年から93年に4回限定発売された「アーバンブレーク」だ。カペラが進むべき道はここにあったと思うのだが・・・残念ながらモデルチャンジの度に過剰とも思えるRV色を強くし、初代が持っていた「お洒落さ」を完全に見失い、レガシーツーリングワゴンにその座を明け渡してしまう。 |
■新たなるグローバルスタンダード
「Zoom〜Zoom〜Zoom〜」最近のマツダのテレビCMは、この音楽で統一されているので聞き覚えのある方は多いのではないだろうか? あのCMは、RX-7やロードスターが築いてきた走る喜びやときめきを、新型のアテンザにも注入し、新しいマツダが進むべき方向を表現しているのだと思う。しかし、ヒアリング能力の低い私の耳には、"Zoom"が"Soon"に聞こえており「もうすぐ新型車が発売になるんだよ!」という程度のメッセージと受け止めていた。多分、私だけだと思うけど・・・失敬。
久々の新型車になった「アテンザ」は、カペラの後続モデルとしてマツダの世界戦略の中核を担っている。新開発の2リットルと2.3リットルエンジンに、セダン、5ドアハッチバック、ワゴンのスリータイプのボデーを組み合わせている。デザイン、運動性能、安全性、パッケージングを徹底的に追求し完成させた。バンパーやパネルの丁寧な組み付け部分やヘッドランプ周辺の作り込みに、マツダが言うところのクラフトマンシップを見ることができる。 |
■見かけ以上の収納上手
今やワゴンは商用車と完全に区別され、アテンザの中でも最も販売が期待できるモデルといえるだろう。これは持論だが、実際にワゴンを使うユーザーの多くは目一杯荷物を積み込んで遊びに行くケースは少なく、マルチ性と運動性の妥協点をワゴンに求めているといえる。ワゴンの全長が、セダンと20mmしか違わないことからアテンザスポーツワゴンの目指すところも見えてくる。ラゲッジ部分のガラス面積を少なく見せ、絞り込んだルーフラインと相まって一見ラゲッジスペースは少なそうな印象があるが、荷室容量は505リットルと充分なスペースを確保している。
リニアでトルクフルな新型エンジン、安定性と静寂性をもたらす高剛性ボディ、BMWを研究し尽くした足回り、アテンザならエリアに向かって車を走らせることから、楽しい休日が始まりそうだ。 |