2007年 冬は"スピードパラグライダー"にチャレンジ!


   『スノースポーツも棄てたモンじゃない!
 昨年から日本に入り始めたスピードパラグライダー。「どんな物なのか?」「どこでできるのか?」「簡単にできるのか?」いろいろ疑問はあるでしょうが、まずスキーが無くては始まらない。去年、一日体験した時には友人からスキーとブーツを借りたが、実に16年振りのスキーだった。当時は長いスキーが持て囃された時代、左膝の古傷がスキーの重さに耐えられなくなったのがスキーから離れた原因だ。その後スノーボードは何年か続けたが、独立と同時にスキー場は疎遠になっていた。

 もともとスキーが上手いわけではないが、スキーには余り良い思い出がない。ブーツが足に合わず、いつも痛い思いをしていた。ふくらはぎが結構太めの私には、なかなか合うブーツがない。特に輸入物は大敵、足のサイズが同じでも、膝下の長さが短いのだから、本来のコンセプトが自分の体にフィットするはずがない。一番上のバックルを締めても踵が浮いてくる。それを止めるために、もっと強くバックルを締める。すると、足がしびれ、土踏まずが痛い・・・。

 そんな浦島太郎のような状態で、訪れたスキーショップ。全ての機材をとにかく『軽く』するのが今回のコンセプトだ。

求めるは、軽量コンパクト

 聞くところによるとこの間、スキー道具は格段の進歩を見せているとか。特に、山スキー用のブーツならば、歩きやすく高さも低めなので、多くの友人に薦められた。いろいろ履いてみたが、ガルモント(GARMONT)のブーツが一番低く自分に合っているよう。ラインナップの中から超軽量モデル「メガライトMG」を選択。マグネシウムバックルを採用して片足14.50g(26.0cm)という軽さ。カラーは派手なイエローだが、軽さを優先させた。インナーは熱成形タイプなのでフィット性も高い。

 ビンディングは、Dynafit(昔は"ダイナフィット"と呼んでいましたが、現在は"ディナフィット"と言うのですね)のTLTバーチカルST。フロントは左右の爪で、リアは二本のピンで留めるタイプ。歩くときはリアのビンディングを回転することで、高さを3段階に調節できる優れものだ。

 板は、トラブ(TRAB)ステルビオ フリーライド(164cm)というミッドファットモデルに。店員さんに自分の経験と使い方に合いそうなモデルをピックアップしてもらい、最終的には軽さとデザインで決めた。合わせてブラックダイヤモンドのシールも購入。ストックはスノーシューに合わせて購入してあったLEKIの調節式をしばらくは使用する。
MEGA LITE MG G-FIT
疲れ知らずの履き心地
DYNAFIT TLT Vertical ST
とにかく軽い
TRAB FREERIDE
クラシカルなデザイン
リアのビンディングは90度ずつ回転する。

 1.リアをロックする滑走モード
 2.歩行モードリア(フラット)
 3.歩行モード(少し高い)
 4.歩行モード(高い)

 登坂の角度に応じて3.4.を使い分ける

もうひとつのエレメント ロッキーマウンテン バイク  スピードパラグライダーで実際に使用する前に、使い勝手を試しに菅平高原に出かけた。朝8時過ぎに表ダボスの駐車場に到着するが、スキー場はガラガラ。連休明けでは仕方がないが・・・。
 早速、板を履いてゲレンデに飛び出した。雪はちらついているが、一日券も購入した。12時過ぎまで新しい道具を楽しみながら、ひたすら滑った。こんな楽しい時間は久しぶり、スノースポーツも棄てたモンじゃない。

 しかし、慣れないスキーだったので、足ががくがく、靴もまだ完全にフィットしていないので足が痛い。車の中で暫し睡眠。小一時間ほどたっただろうか、まぶしい日差しで目が覚めた。天候が回復して、根子岳もハッキリ見える。シールを付けて根子岳に歩登ろう。菅平でスノーボード滑走がOKになった頃、ボードを背負ってよくスノーシューを履いて登った。山頂でコーヒーを沸かして、昼食を取って滑って降りた。当時は90分くらいで上れたのだが・・・。

 登り初めは14時頃、歩くうちに山スキーの使い方にも慣れてきた。根子岳は山頂からのヘリスキーが有名。コースも整備されているので、気軽に大自然が楽しめる。ところが、今年は雪の降り出しが遅かったせいか、まだコースが整備されていない。雪上車のキャタピラ跡が続き、枝も所々に飛び出している。満足に滑ることなんかできない。午前中、気合いを入れ過ぎたためにで、大腿が攣り始めた。山頂まで僅か600m、時間はもうすぐ16時。下手くそなスキー技術を考えれば、このまま山頂まで進めば、日没前に下山できなくなる。やむなく引き返し、七転八起で、ふくらはぎまで痙攣しながら日没と同時に車に戻った。こうして初滑りは無地(?)に終了した。

 レキの調節式のストックは回転式で、締め付けが甘いと使っているうちに短くなってしまう。素手でならばしっかりしめることもできるが、グローブをした手では、不完全。早々に買い換えの必要性を感じた。スピードパラグライダーをするときは、ストックは使わない。だから必要ないかと言えば、機材を背負って山を歩き、そこから飛ぶという将来的な目標を考えれば、軽量・コンパクトなストックは必需品だ。
    
いつ見ても根子岳からの景色は最高! カシミール3Dで歩行軌跡を描いてみた
 スキーの使い勝手も大満足。さぁ、スピードパラグライダーだ。