-gaiko world- <さぁ冒険の旅に出よう!> 
 カリブーの季節移動を追いかけて

2014.8.15(fri) 〜 9.22(mon)



カナダ北西部ユーコン準州、北緯66度以北の北極圏。ツンドラの台地が広がり、無数の川がその間をうねりながら流れています。カリブーやジャコウウシ、オオカミ、グリズリーなどの野生動物が生息し、夜にはオーロラが現れます。

この地域に生息するカリブーは、夏を北極海沿岸地域の平原で過ごし出産、冬は寒さを避けて南下して厳しい冬を乗りきります。その数は150,000〜180,000といわれ、数十頭から数百頭の群れを作り、時に10数万頭の群れを形成しながら年一千キロ以上の旅を生涯続けています。

オールドクロウ以北に住む群れをポーキュパイン・カリブーといい、越冬のために南下をはじめ8月下旬から9月の上旬にポーキュパイン川を横断します。しかし その風景を捉えるための陸路はなくチャーター機かボートに頼らなければなりません。今回はホールディングカヤックを使いアークテックサークル付近のイーグル川を漕ぎ出し、ベル川〜ポーキュパイン川、そしてユーコン準州最北の集落オールドクロウまで約400kmを3週間程かけてひとりで下り、キャンプをしながら、時にはツンドラの荒野へ分け入ってそのタイミングを追いかけます。

この間の食料、キャンプ道具、撮影機材など、全てをカヤックに積んで行きます。一度漕ぎ出すと無人の荒野ですから、充電用にソーラーパネルも持って行きます。

オールドクロウについて
ユーコン準州の最も北にあるヴァントゥット・グウィッチンの集落で人口は300人足らず、ポーキュパイン川とクロウ川の合流点に位置する。アクセスできる道路はなく、公共交通機関は飛行機だけ。夏はボート、冬はスノーモービルで行くことが可能です。この隔離された環境故に、狩猟に依存した独自の文化が残されています。

カリブーは4月〜5月と8月〜9月にポーキュパイン川を渡り、オールドクロウの人々はそれを狩猟して食料や衣類、工芸品などに利用します。近年、沿岸地域の地下資源開発によりカリブーの生息環境が変わりつつあり、カナダ側の広大な荒野はアイブバビク国立公園とヴントゥト国立公園として生息環境を保護しています。オールドクロウはまさにカリブーの世界の入り口にあるのです。

スケジュール
8/15 日本発
8/16-17 ホワイトホースで出発準備
8/18 出発地点に向かって陸路で850kmを移動
8/21 イーグル川を出発
8/25-8/10 ポーキュパイン川を中心に撮影
9/15 航空機でオールドクロウ発−ホワイトホース帰着
9/16-9/20 オーロラ撮影、野生動物撮影
9/21 ホワイトホース発(22日成田着)
今どこに居る?
 衛星経由でGPSの位置座標を10分間隔で発信しています。下記リンクから今どこに居るのかが分かります。
(※日本時間19日4:00ころから稼働させる予定です)
 
 SPOT Shared Page
コース 

上部分が今回のルート.。下のピンク線は2011年に下ったユーコン川、約720kmの軌跡です
 
 
イーグル川〜ベル川〜ポーキュパイン川を下りオールドクロウまで約400kmを目指します
プロフィール 
1960年東京都生まれ。フォトライター。体育大学体育学部卒業後、海外青年協力隊に参加し世界の広さを知る。帰国後パラグライダー販売業の傍ら、世界中を旅する。1999年フリーランスとして独立、自らを人生、興味、趣味の中を旅する「Traveler」と称し、その交差点で仕事をするというコンセプトの「CROSSROAD」を主宰。
パラグライダー専門誌を中心にアウトドア、旅、もの、レスキュー、ミリタリーなど広い守備範囲のフォトライターとして活動中。感動を伝えるためにカメラを持ち、「そこでしか撮れない写真」をモットーに地球の素晴らしさを切り取っている。
ホームページ:http://www.gaiko.com/index.html
e-mail:crossroad@gaiko>com
ギャラリー